どう対応する?口腔機能発達不全症(全5回シリーズ)

配信者 田村文誉・木本茂成・茂木智子・高島良代・尾関麻衣子

小児歯科

 

咬合・機能

プログラム

どう対応する?口腔機能発達不全症
~基礎知識から口腔機能の育成のポイント、そして他職種連携まで~


近年、小児の口腔機能発達不全症は増加傾向にあり、2018年には公的医療保険の対象になりました。小児口腔機能管理料の算定件数も年々増加傾向にあり、少しずつではありますが、歯科医療に浸透しつつあります。一方で、実際の取り組みにあたって「患者にどうアプローチすればいいかわからない」「効果が出ないため諦めた」と悩まれる歯科医院も多いようです。 本セミナーでは、口腔機能発達不全症の診断・管理のために必要な基礎知識から、口腔機能の育成のポイント、そして、患者さんの状態に応じてどう他職種と連携するかなど、適切な口腔機能管理を行うためのポイントを解説いたします。



第1部

第1部(1):口腔機能発達不全症とは? ~診断・管理にあたって押さえておくべき基礎知識~

木本茂成先生
(神奈川歯科大学歯学部 小児歯科学講座 教授)

咀嚼機能を含めた摂食嚥下機能(食べる機能、飲み込む機能)、構音機能(話す機能)、呼吸を補助する機能(鼻呼吸の補完)などの口腔機能は、乳幼児期の約6年間でその基本的な大部分の機能が獲得されます。口腔機能発達不全症は、齲蝕をはじめとする歯科疾患や軟組織の異常、さらに口腔習癖等の環境要因により、小児期における口腔機能の獲得を妨げられた状態を指します。本セミナーでは、成長発達期における正常な機能の獲得を妨げる因子と口腔機能発達不全症の病態について解説します。

 

第1部(2):口腔機能発達不全症に対する歯科衛生士の関わり~機能を“みる”歯科衛生士へ~

茂木智子先生
(神奈川歯科大学附属病院 小児歯科 歯科衛生士チーフ)

昨今、口腔機能発達不全症の診断がついた子どもに対し、私たち歯科衛生士が口腔機能訓練を行う場面が増えています。その反面、子どもはもちろんのこと、保護者自身もその問題に気づいていない事が多いのも現状です。日常の歯科診療補助・歯科予防処置に従事する中でみられる口腔機能の発達支援が必要な子どもに対して、その必要性を伝えることも歯科衛生士の重要な役割です。本セミナーでは、これから口腔機能発達不全症に取り組みたい、取り組み始めた方々へ明日から実践できる口腔機能の視方・指導法・アプローチ法をお伝えいたします。



第2部

第2部(1):子どもの口腔機能発達における「食べる機能」を支える他職種連携

田村文誉先生
(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック科長 教授)

口腔機能発達不全症の管理・指導は、こどもの口腔機能の発達を歯科から支えるものです。口腔機能発達不全症の症状の原因はさまざまであり、当然、歯科医療単独では十分な支援ができないことが多くあります。小児科・耳鼻咽喉科などの医師の診療が必要なこともあれば、言語聴覚士による言葉のトレーニング、管理栄養士による栄養相談、また、保育士や学校教諭などとも連携し、総合的に子どもとその家族を支えていくことが、口腔機能の問題を解決することにつながります。本セミナーでは、歯科として関わる「食べる機能」の診方について、どのような時にどのような職種と連携していくのか、その考え方や連携の仕方についてご紹介していきます。

 

第2部(2):このお子さん、「話す」「食べる」に問題があるかも? 話すこと、食べることの専門職、言語聴覚士に相談してみよう

高島良代先生
日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 言語聴覚士

子どもが誕生し、食事をすることやことばを話すことでコミュニケーションを取れるようになることは誰しも思い描く子どもの姿だと思います。でも中にはちょっと難しいお子さんもいらっしゃいます。口腔機能発達不全症の「咀嚼機能」「構音機能」にあたる「うまく噛めていない」「ことばが遅い」「発音が不明瞭」など相談を受けたときは、言語聴覚士を活用してください。言語聴覚士に相談するタイミングやつなげてほしい症状、実際の指導方法などをご紹介します。

 

第2部(3):口腔機能発達不全症に対する歯科と栄養の協働による食支援

尾関麻衣子先生
(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 管理栄養士)

口腔機能発達不全症は、子どもの食生活に影響を与え、やせや肥満といった栄養状態の悪化につながる恐れがあります。子どもの健康な成長のためには、歯科医師による口腔機能の評価と、管理栄養士による適切な栄養指導が望まれます。歯科外来において、口腔機能の評価に基づいた食事指導を提供することで、子どもの「食べる」ことをサポートすることができます。本セミナーでは、歯科外来における栄養評価の実際と、歯科と栄養の協働による「食べる」ことの支援についてお話しします。

 

講師

田村文誉先生

日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック科長 教授

略歴詳細はこちら
    • 【略歴】
    • 1989年:昭和大学歯学部卒業、同学部第三補綴学教室
    • 1991年:同学部口腔衛生学教室
    • 2001年:米国アラバマ大学歯学部補綴学・生体材料学教室留学(1年間)
    • 2004年:日本歯科大学 講師
    • 2007年:日本歯科大学 准教授
    • 2012年:日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 科長
    • 2013年:日本歯科大学教授

  • 日本障害者歯科学会指導医・認定医
  • 日本老年歯科医学会指導医 専門医・認定医
  • 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士

 

木本茂成先生

神奈川歯科大学歯学部 小児歯科学講座 教授

略歴詳細はこちら
    • 【略歴】
    • 1984年3月:神奈川歯科大学歯学部歯学科卒業
    • 1988年3月:神奈川歯科大学大学院歯学研究科修了(小児歯科学専攻)
    • 1991年7月:米国ミズーリ州,セントルイス,ワシントン大学客員研究員(〜1992年6月)
            (Division of Bone and Mineral Diseases, Jewish Hospital in St. Louis,        Washington University Medical Center, MO, USA.)
    • 2000年4月〜:神奈川歯科大学小児歯科学教室講師
    • 2006年4月〜:神奈川歯科大学小児歯科学講座教授
    • 2008年5月〜:日本小児歯科学会常務理事(〜2024年5月)
    • 2009年7月〜:日本歯科医学会評議員(現在に至る)
    • 2011年7月〜:日本歯科医学教育学会評議員(現在に至る)
    • 2013年10月〜:日本歯科医学会重点研究委員会 副委員長(〜2016年6月)
    • 2016年6月〜:日本小児歯科学会理事長(〜2020年5月)
    • 2016年7月〜:日本歯科医学会常任理事(〜2020年6月)
             •重点研究委員会担当理事(〜2018年6月)
             •研究倫理審査委員会担当理事(2018年7月〜2020年6月)
    • 2016年9月〜:日本歯科医学会連合 歯科専門性に関する協議会委員(〜2017年3月)
    • 2017年5月〜:歯科医師専門医制度構築のための第三者機構設立作業部会委員(〜2018年3月)
    • 2017年5月〜:厚生労働省 厚生科学審議会専門委員会委員(〜2020年3月、2022年4月〜     
             2023年3月)(厚生労働省 厚生科学審議会 地域保健健康増進栄養部会 歯科  
             口腔保健推進に関する専門委員会委員)
    • 2018年6月:一般社団法人日本歯科専門医機構 理事(現在に至る)
    • 2018年5月:公益社団法人日本学校歯科医会口腔機能発達不全症に関する臨時検討委員会委員   
            (〜2020年5月)
    • 2019年8月:一般社団法人日本歯科医学会連合将来構想推進委員会 商標登録検討ワー
            キンググループ委員(〜2021年5月)
    • 2021年6月:公益社団法人日本学校歯科医会口腔機能発達不全に関する調査研究委員会
            アドバイザー(〜2023年5月)
    • 2021年7月:日本歯科医学会専門・認定分科会資格審査委員会委員(2023年7月〜 同委員長)
    • 2021年7月:一般社団法人日本歯科医学会連合 将来構想推進委員会商標登録展開ワー
            キンググループ委員(現在に至る)
    • 2021年12月:日本歯科医学会「口腔健康管理」及び「オーラルフレイル」の定義定着に
             関する協議会委員(〜2022年6月)
    • 2023年4月:公益社団法人日本学校歯科医会学術委員会第2 アドバイザー(現在に至る)
    • 2023年4月:公益財団法人大学基準協会 歯学教育評価第4分科会委員(〜2024年3月)
    • 2023年7月:一般社団法人日本歯科医学会連合 将来構想推進委員会委員(現在に至る)

 

茂木智子先生

神奈川歯科大学附属病院 小児歯科 歯科衛生士チーフ

略歴詳細はこちら
    • 【略歴】
    • 1988年3月:日本女子衛生短期大学保健科卒業
    •       (現 神奈川歯科大学短期大学部歯科衛生学科)
    • 1988年4月:神奈川歯科大学附属病院入職
    •          保存科,矯正歯科配属
    • 2003年10月:小児歯科配属
    • 2014年11月~:小児歯科 歯科衛生士チーフ(現在に至る)

  • 【資格、受賞他】
  • Mr.ジックフーズMFTコース(ベーシック2回・アドバンス1回)受講
  • 公益社団法人日本小児歯科学会認定歯科衛生士
  • 特定非営利活動法人日本歯周病学会認定歯科衛生士
  • 公益社団法人日本小児歯科学会 松風ハイジニストアワード受賞(2020年)

  • 【書籍他】
  • NHK「すくすく子育て」2009年6月号「らくらく歯みがき」
  • 月刊小児歯科臨床 2018年6月号「口腔筋機能療法(MFT)を通して伝えたいこと」 
  • 小児歯科学雑誌2021年 59巻 「舌小帯切除術前後の同一期間にMFTを実施した兄弟の3例」

 

高島良代先生

日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 言語聴覚士

略歴詳細はこちら
    • 【略歴】
    • 東海大学文学部、日本福祉教育専門学校言語聴覚療法学科卒業後、急性期病院、老人保健施設、障害者福祉施設などを経て、2014年4月から日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックに勤務している。

  • 【資格等】
  • 言語聴覚士
  • 認定言語聴覚士(吃音・小児構音障害領域)
  • 公認心理師

 

尾関麻衣子先生

日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 管理栄養士

略歴詳細はこちら
    • 【略歴】
    • 2012年:神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部栄養学科卒業
    •      日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック
    •      摂食嚥下障害を有する外来・在宅患者に対する栄養指導および食支援に従事

  • 摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
  • 在宅訪問管理栄養士

参加対象

歯科医師・歯科衛生士をはじめとした医療従事者の方

開催日

第1部

(1) 口腔機能発達不全症とは? ~診断・管理にあたって押さえておくべき基礎知識~(90分)
2025年2月25日(火)19時30分~21時00分

※アーカイブ配信あり(2025年7月31日(木)16時まで)

(2) 口腔機能発達不全症に対する歯科衛生士の関わり~機能を“みる”歯科衛生士へ~(90分)
2025年3月18日(火)19時30分~21時00分

※アーカイブ配信あり(2025年7月31日(木)16時まで)

第2部

(1) 子どもの口腔機能発達における「食べる機能」を支える他職種連携(90分)
2025年4月22日(火)19時30分~21時00分

※アーカイブ配信あり(2025年7月31日(木)16時まで)

(2) このお子さん、「話す」「食べる」に問題があるかも? 話すこと、食べることの専門職、言語聴覚士に相談してみよう(60分)
2025年5月20日(火)19時30分~20時30分

※アーカイブ配信あり(2025年8月29日(金)16時まで)

(3) 口腔機能発達不全症に対する歯科と栄養の協働による食支援(60分)
2025年6月24日(火)19時30分~20時30分

※アーカイブ配信あり(2025年9月30日(火)16時まで)

受講料

全5回一括:31,680円(税込)(プレミアム会員は無料)

第1部のみ:16,500円(税込)(プレミアム会員は無料)

第2部のみ:18,700円(税込)(プレミアム会員は無料)

※職種問わず受講料は同料金となります。

※お客様都合によるキャンセル・返金はお受けできません。

お申し込み

全5回一括申込み(合計390分)

31,680円(税込) ※プレミアム会員は無料
▶ 一括で申し込む
第1部のみ(合計180分)
(1)口腔機能発達不全症とは? ~診断・管理にあたって押さえておくべき基礎知識~
(2)口腔機能発達不全症に対する歯科衛生士の関わり~機能を“みる”歯科衛生士へ~
16,500円(税込) ※プレミアム会員は無料
▶ 第1部のみを申し込む
第2部のみ(合計210分)
(1)子どもの口腔機能発達における「食べる機能」を支える他職種連携
(2)このお子さん、「話す」「食べる」に問題があるかも? 話すこと、食べることの専門職、言語聴覚士に相談してみよう
(3)口腔機能発達不全症に対する歯科と栄養の協働による食支援
18,700円(税込) ※プレミアム会員は無料
▶ 第2部のみを申し込む

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