保育園併設クリニックが導き出した「姿勢」「呼吸」「食育」からの新たな口腔成育戦略

配信者 柿崎陽介・青木由美子

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講義概要

【本セミナーで得られる Before / After】

Before:定期通院しているのに歯並びが悪化する理由を説明できず、保護者への対応に苦慮している

→ After:0歳からの「姿勢・呼吸・食育」と咬み合わせの連鎖が明確になり、保護者の意識を「根本の健康育成」へ自然に誘導できる

Before:口呼吸や不良姿勢に気づいても、チェアー上でどのような評価や運動指導をすればいいかわからない

→ After:『姿勢と呼吸』の知見に基づき、全身の歪みから咬合不全を見抜く簡易評価とアプローチが身につく

Before:小児の口腔機能管理をスタッフに任せたいが、具体的なマニュアルや運用方法がない

→ After:診療室で職種問わず使える評価手法からMFTの段取りまで体系化され、院長とDHが連携した運用システムが構築できる

Before:MFTや生活習慣指導が「家庭で続かない」「短時間で指導しきれない」

→ After:現場の実践例から保護者を動かすトークのコツを学び、患者さんのドロップアウトを防ぐことができる

令和8年度診療報酬改定をはじめとする国策の潮流において、歯科医療は従来の形態回復を中心とした「治療中心型」から、生涯にわたる口腔機能を育成・維持する「継続管理・重症化予防・多職種連携型」へと根本的な転換を迎えている。併せて「小児口腔機能管理料」の要件見直しや、歯科衛生士による「口腔機能実地指導料」の新設など、口腔機能発達不全症に対する早期の機能管理(口腔成育)を後押しする制度的枠組みも急速に整備されつつある。

しかしながら、臨床現場においては根源的な課題に直面している。「なぜ、真面目に予防通院を重ねているのに、子どもの歯並びが悪化してしまうのか」 という保護者からの切実な問いと、「MFT(口腔筋機能療法)や生活習慣指導を行っても家庭での実践が継続されず、ドロップアウトしてしまう」という問題である。こうした課題に対し、当院では「不正咬合=小児生活習慣病」 という視点を掲げ、保護者の意識を「身体全体の成長発達」へと自然に向ける具体的アプローチを提示したい。歯列や口腔機能の不全は単なる局所の形態異常ではなく、口呼吸・異常嚥下・不良姿勢といった幼少期からの生活習慣が複雑に絡み合った結果であり、身体全体として捉える考え方こそが理にかなっている。

その臨床解の一つとして、新著『姿勢と呼吸』でも紐解いた「姿勢」 「呼吸」 「食育」と咬み合わせの因果関係に触れながら、口呼吸やストレートネックをはじめとする生活習慣が及ぼす影響についても解説する。

一方、こうした考え方や治療を確実な成果へと導き、患者の通院継続性を高める最大の鍵となるのが「現場における運用システム」と「ドロップアウト防止」の仕組みである。診療室(チェア上)で即座に実践できる評価手法や指導をはじめ、MFTメニューの段取り・運用設計を体系的に明かしていく。「院長から任されたが現場でどう動けばいいかわからない」 というスタッフの悩みを根底から解消し、保護者の行動変容を促すトークのコツから、医院全体で一貫した管理を継続するためのノウハウまでを、現役の担当歯科衛生士も交えて、より具体的に共有する。

加えて、前回の受講者から寄せられた「小児矯正の具体的症例への疑問」や「装置選択のタイミング・引き際」といった切実なニーズに応えるべく、事前およびリアルタイムの質問にダイレクトに回答し、臨床の細かなニュアンスや疑問を払拭していく。

「小児歯科を始めたいが、何から手をつければいいかわからない」 「一般歯科で歯並びにどこまで関わっていいか迷う」と感じている先生方に、本アプローチを通して小児歯科の面白さと臨床のヒントを示すことができれば幸いである。

子どもたちの健やかな口腔成育を、ともに支えていきましょう!

【セミナープログラム】
〜外来で成果を出す姿勢・呼吸・MFT実践アプローチ〜

第1部: 【プロローグ】 なぜ今「姿勢・呼吸」なのか。

  • 前回の振り返りと接続: 前回の学びを再確認し、一般外来へスムーズに落とし込むための全体ロードマップ。
  • 本セミナーの目的と全体像: 制度改定の潮流を踏まえた「姿勢・呼吸アプローチ」導入の意義。

第2部:【最新知見】新著『姿勢と呼吸』から紐解く咬み合わせと全身の連鎖

  • 歯科医師が「姿勢・呼吸」を診るべき理由: 不正咬合を「全身の生活習慣不全」として捉える臨床的視点。
  • チェア上で完結する簡易姿勢評価と運動指導: 日常の外来診療に無理なく組み込める実践的アプローチ。

第3部:【臨床症例】 MFT単独によるオーバーバイト改善と装置併用の判断基準

  • 3症例分析: 機能アプローチのみで深咬合を改善させた臨床実証データの解析。
  • トレーナー装置 (プレオルソ等) 介入の見極め: 適切なタイミングと引き際の判断基準。

第4部:【現場運用システム】 歯科衛生士と取り組むMFTプロトコルとドロップアウト防止術:青木由美子先生登壇

  • 実践プロトコルとMFTメニューの具体設計: チェアタイムを圧迫せず、院全体で一貫した管理を継続する仕組み化。
  • 保護者の行動変容を促す外来コミュニケーション: 家庭での実践継続率を高め、ドロップアウトを未然に防ぐトーク術。

第5部:【臨床への落とし込み】 一般歯科・外来で「どこまで関わるか」の明確なロードマップ

  • 一般歯科における機能育成・小児矯正の立ち位置: 自院の診療体制に合わせた臨床介入範囲の設定。
  • 小児歯科を明日から始めるステップ: 「何から手をつければいいかわからない」悩みを解消する具体的アクション。

第6部:【質疑応答】 ざっくばらんに深掘るリアルタイムQ&A

  • 事前アンケートニーズへの回答: 受講者から寄せられた「3大不正咬合」に対する具体的な臨床アプローチの解説。
  • リアルタイムチャットへのダイレクト回答: 教科書には載っていない「現場での判断基準や指導のさじ加減」までその場でクリアに。

講師

柿崎 陽介 先生

歯科医師/博士(歯学) / 日本矯正歯科学会認定医
(医)育成会矯正・小児ひまわり歯科 理事長/0歳からの健口長寿研究会 副会長

現在は、不正咬合を単なる歯列の問題ではなく「新しい小児生活習慣病」 という概念で再定義し、審美性よりも「機能(噛む・食べる・呼吸する)」の健全な育成を最優先する『口腔成育』のパラダイムを提唱。伝統的な矯正歯科学・MFT(口腔筋機能療法)・食育を統合したアプローチと、保育園併設モデルで実証された「実践ベース」のノウハウを、全国の臨床家へ向けて精力的に発信している。

略歴・主な活動・著書等を表示 +

【略歴】
・1993年:長崎大学歯学部卒業。同大学歯学部附属病院 矯正歯科勤務を経て、博士(歯学)を取得。
・1999年:宮崎県にて「矯正・小児ひまわり歯科」を開業。
・2017年:クリニックに「サンキッズ保育園」を併設。単なる託児施設ではなく、五感の発達を重視した保育を行い、また「0歳からの成育歯科プログラム」を日々実践し『検証と実証』の場としても機能させる。
・2020年:保育園での実践を通じて体系化した臨床哲学をまとめた単著を出版 (クインテッセンス出版)。
・2026年:姿勢や呼吸による口腔や全身への影響を整理した『姿勢と呼吸 歯医者さんの知りたいところがまるわかり』(クインテッセンス出版/共著)

【主な活動】
・(医)育成会矯正・小児ひまわり歯科 理事長
・(医)育成会 サンキッズ保育園 開設
・0歳からの健口長寿研究会 (ゼロケン) 副会長
・宮崎市郡歯科医師会 副会長
・全国小児歯科開業医会 理事
・子どもとメディアみやざき啓発部長

【著書・執筆】
・『子どもたちが上手に噛める・食べられる・呼吸できるようになる本 「食」を軸にした乳幼児期からの口腔成育の実践』 (クインテッセンス出版/単著)
・『姿勢と呼吸 歯医者さんの知りたいところがまるわかり』(クインテッセンス出版/共著)
・その他、商業誌への寄稿、臨床家向けメディアでの講演多数。

青木 由美子 先生

矯正・小児ひまわり歯科 歯科衛生士 クオリティマネージャー

宮崎歯科技術専門学校 歯科衛生士科卒業。
宮崎市内「矯正・小児ひまわり歯科」にて矯正歯科、小児歯科診療に25年間専門的に携わる。
年間約1,000名の初診患児を受け入れる臨床現場において、乳幼児期からの口腔管理、成育およびMFT(口腔筋機能療法)の指導・実践に従事している。
また、宮崎県歯科衛生士会学術担当理事として、地域全体の歯科衛生士の資質向上や復職支援、障がい児者歯科医療の推進にも尽力している。家庭では3人の子育て中。

所属・役職を表示 +

【所属・役職】
・宮崎県歯科衛生士会 学術担当理事
・0歳からの健口長寿研究会 理事 講師
・宮崎市歯科保健推進協議会 委員
・矯正・小児ひまわり歯科 歯科衛生士 クオリティマネージャー

参加対象

歯科医師、歯科衛生士をはじめとする医療・介護専門職及び従事者

開催日

2026年9月24日(木)19:30〜21:00
※アーカイブ配信あり(配信期限:無期限)

受講料

無料会員:4,950円(税込) / プレミアム会員:無料

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