乳癌は女性がんの中で最も多く、近年増加傾向にあります。年間約10万人が新しく乳癌と診断されますが、一方で治療成績の向上がめざましく、早期乳癌では95%前後の5年生存率が期待できます。マンモグラフィ検診やブレストアウェアネスの浸透と薬物療法の進歩がそれを支えています。他の固形がんと異なり、若年壮年期に多い特徴は、個人の健康状態のみならず家庭や社会的にも大きな影響を及ぼす故、多職種によるチーム医療を基盤に様々な視点からの支援が求められます。 精緻な画像診断、病理診断に支えられ、局所療法(手術/放射線治療)と全身療法(薬物療法)のバランスを、バイオロジーを中心に個々に考えた個別化治療が実践されています。ホルモン治療に加え、様々な分子標的治療、抗体薬物複合体(ADC)の開発適応が進み、治療体系は日々進化(複雑化)しています。“Conquer breast cancer” の信念を最優先に、Escalation vs. de-escalationの綱引きにより治療の最適化をめざす乳癌診療の最前線を概説したいと思います。
日本乳癌学会認定医・専門医・指導医・評議員 日本外科学会専門医・指導医・代議員 日本癌治療学会代議員 日本臨床腫瘍学会協議員 日本臨床外科学会評議員 日本乳癌検診学会評議員 日本サポーティブケア学会評議員 日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS) 評議員 JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)理事 KBCRN(Kyoto Breast Cancer Research Network)理事 など