病診連携による、口腔粘膜疾患・口腔がんへのアプローチ ~開業歯科医院が第一ゲート~

配信者 柴原孝彦・齋藤祐一・小林明子

口腔がん・その他口腔疾患

プログラム

病診連携による、口腔粘膜疾患・口腔がんへのアプローチ
~開業歯科医院が第一ゲート~(アーカイブ配信/全134分)


1. 口腔粘膜疾患・口腔がん はじめの一歩―開業歯科医院は治療の最前線です―/柴原孝彦先生(32分47秒)

 口腔粘膜疾患・口腔がんは毎日口腔内を診察する歯科医療従事者こそ発見できる、発見してほしい分野です。しかし、この領域は専門性が高いと考え診察を躊躇したり、診療に時間的余裕のない歯科医療では見逃してしまいがちな疾患にもなります。しかし、2019年1月に著名人の口腔がん罹患がニュース報道されて以来、国民の口腔粘膜疾患や口腔がんに対する関心は年々高まっており、定期的に患者を診察する開業医は口腔粘膜疾患・口腔がんを知っていて評価できる知識と、見逃さない“眼”と“技量”が不可欠といえます。
 毎日見ている開業歯科医、歯科衛生士だからこそ分かる病態があります、先生方の気づきがなければ口腔粘膜疾患・口腔がん治療は始まりません。健常粘膜から粘膜疾患、そして口腔がんまでを基礎と臨床の両面から紐解きます。

 

 



2. 病診連携の実例および対応策紹介
(1)「口腔がん検診」を認定事業とした江戸川区歯科医師会の病診連携の取り組み/齋藤祐一先生(35分10秒)

 口腔がん早期発見の最前線は歯科医院です。今日にも口腔がんの患者さんが来院するかもしれません。しかし粘膜疾患の診査診断は、口腔外科専門医ではない開業医にとって難しいものです。そこで江戸川区歯科医師会では口腔がん検診事業にあたり会員の先生方の口腔粘膜疾患への知識の向上とスキルアップを図りました。更に会員をフォローアップするためのシステムを考えました。1.液状細胞診 2.ナビシステム 3.高次医療機関への速やかな紹介です。これにより、安心して診療そして口腔がん検診を行う事が出来ます。口腔がんの治療には一人ではなく多くの人の力が必要です。
 本セミナーでは、口腔がん検診を江戸川区に認定事業としてどのようにして認めてもらったのか。そして今日までの歩み、内容と結果、歯科衛生士とのチームプレイによる実際についてお話しさせて頂きます。

 

 



(2)診療室で行う歯科衛生士の口腔外口腔内チェック/小林明子先生(39分41秒)

  歯科衛生士は継続的な予防やメインテナンスを通してう蝕や歯周疾患ばかりでなく患者の健康管理を行うという業務に発展してきています。その中で口腔外口腔内チェックは歯科領域疾患の発見に重要な取り組みであり、特に口腔がんの早期発見には大きな価値があります。毎日患者さんと接し長期的メインテナンスを担当している歯科衛生士だからこそルーティーンワークとして取り入れていただきたい業務です。今回は当医院においての歯科衛生士による取り組みの様子、発見した際の対応、病院診寮所の連携や、病院歯科の担当歯科衛生士との連絡書の活用などをご紹介したいと思います。

 

 



3. ショートディスカッション/柴原孝彦先生、齋藤祐一先生、小林明子先生(27分)

 病診連携の実例や、日常臨床での対応策を深堀りしながら、現状の問題点や開業歯科医院に求められる役割などをディスカッション。
 現場の第一線でご活躍される3名の先生方が、それぞれの視点で質疑応答を行い、「口腔粘膜疾患・口腔がん」へのアプローチを考えてまいります。

 

 


■日常臨床で活用できる実践的な内容もご紹介

◎分かりやすい口腔内写真の撮り方とは?(目的の部位、撮影倍率、一眼レフカメラがない場合など)
◎歯科衛生士が行う口腔内チェックのポイント



出典:J Health Care Dent. 2019; 20: 33-40 日本ヘルスケア歯科学会代表 杉山精一先生

講師

柴原 孝彦 先生

東京歯科大学 口腔外科客員教授



【略歴】

1979年 3月 東京歯科大学卒業
1984年 6月 東京歯科大学大学院歯学研究科(口腔外科学専攻)修了
1984年12月 東京歯科大学口腔外科学第一講座 助手
1986年 7月 国立東京第二病院歯科口腔外科に出向
1989年 8月 東京歯科大学口腔外科学第一講座 講師
1993年 6月 学命によりドイツハノーバー医科大学に留学
2000年 6月 東京歯科大学口腔外科学第一講座  助教授
2004年 8月 東京歯科大学口腔外科学第一講座 主任教授
2010年 6月 東京歯科大学千葉病院副院長(現、千葉歯科医療センター)
2019年 6月 東京歯科大学口腔がんセンター長(2012-2013年、2020年)
2020年 4月 東京歯科大学名誉教授、口腔外科客員教授


【所属学会】

日本口腔外科学会
日本頭頸部癌学会
日本口腔腫瘍学会
日本有病者歯科医療学会
日本口腔科学会
日本老年歯科医学会
日本小児口腔外科学会
日本顎顔面外科学会
日本癌学会
日本癌治療学会、等


【著書】

口腔顎顔面外科学(医歯薬出版)2000年
標準口腔外科学(医学書院)2004年
カラーアトラス コンサイス口腔外科学(学建書院)2007年
口腔がん検診 どうするの、どう診るの(クインテッセンス出版)2007年
衛生士のための看護学大意(医歯薬出版)2012年
かかりつけ歯科医からはじめる口腔がん検診step1/2/3(医歯薬出版)2013年
エナメル上皮腫の診療ガイドライン(学術社)2015年
薬剤・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死MRONJ・BRONJ(クインテッセンス出版)2016年
知っておきたい舌がん(扶桑社)2019年
口腔がんについて患者さんに説明するときに使える本(医歯薬出版)2020年
蛍光観察法と口腔粘膜疾患(メデイア社)2021年、等


齋藤 祐一 先生

齋藤歯科医院 院長
江戸川区歯科医師会 前会長


【略歴】

1978年  日本大学歯学部卒業
1979年  齋藤歯科医院開業
1995年  博士(歯学)取得
2011年  公益社団法人東京都江戸川区歯科医師会 副会長
2014年  学校法人慈恵学園東京医薬専門学校歯科衛生士科講師
2015年  昭和大学歯学部客員講師
2015年  公益社団法人東京都江戸川区歯科医師会 会長
2015年  江戸川区口腔保健センターにこにこ診療所所長
2016年  学校歯科医 文部科学大臣表彰
2019年  公益社団法人東京都江戸川区歯科医師会 顧問
2020年  江戸川区 区政功労者表彰


【所属学会等】

1996年  日本歯周病学会専門医
2004年  日本歯内療法学会専門医
2012年  日本歯科用レーザー・ライト学会指導医
2015年  日本障害者歯科学会会員
2017年  日本摂食嚥下リハビリテーション学会会員


【著書】

歯科用レーザーの臨床 歯界展望別冊(医歯薬出版KK)共同著者、1995年
最新歯科用レーザー その解説と臨床応用(クインテッセンス出版)編集委員、1997年
歯科用レーザーの最前線(デンタルダイヤモンド社)共同著者、1999年
季刊歯科医療 2001春号(第一歯科出版KK)共同著者、2001年
Nd:YAGレーザーの臨床(医学情報者)共同著者、2001年


小林 明子 先生

小林歯科医院
歯科衛生士


【略歴】

日本歯周病学会認定歯科衛生士
日本臨床歯周病学会認定指導歯科衛生士
日本顎咬合学会認定指導歯科衛生士
日本歯科審美学会認定士
日本口腔インプラント学会認定インプラント専門歯科衛生士

1977年  東京歯科技工専門学校卒業
1997年  日本医学院歯科衛生士専門学校卒業
2009年  人間総合科学大学人間科学科卒業

1982年〜2010年 東京歯科技工専門学校講師
1990年  小林歯科医院
2012年~ 当医院副院長
2010年~2019年 東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻科 非常勤講師
2019年  新宿医療専門学校歯科衛生士学科非常勤講師

参加対象

歯科医師、歯科衛生士をはじめとする医療・介護専門職及び従事者

開催日・定員

いつでも視聴可能(アーカイブ配信/全134分)

受講料

無料会員(一般会員):5,500円(税込)

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